TMS治療（磁気刺激治療）とは？【薬に頼らない精神疾患の新たな治療方法】

TMS治療(磁気刺激治療）って聞いたことありますか？

TMSとは、脳に磁気をあて、脳の働きを回復させることでストレスやうつ病などの精神疾患を改善させる新たな治療方法です。

今回は、TMS 治療の内容や料金、治療を受けられる医療機関をご紹介します。

筆者が実際に病院に行き、医師にTMS 治療について話を聞いてきました。

TMS治療（磁気刺激治療）とは

脳に磁気をあて、脳の働きを回復させることでストレスやうつ病などの精神疾患を改善させる新たな治療方法です。

特徴

• 薬に依存しない新たな治療方法
• 疾患の原因とされる脳の機能を改善
• 薬の服用より治療期間が短い
• 副作用がほとんどない
• 1回の治療時間がわずか20分程度

副作用

• 頭皮痛・刺激痛
• 顔のけいれん・不快感
• 頭痛

TMS刺激毎に頭部の筋収縮が生じるため、それに伴う違和感や痛みは必発ですが程度はそれぞれです。

薬による治療より副作用が少ないといわれています。

適応症状

• うつ病
• 双極性障害（躁うつ病）
• 下記の症状とうつ病を併発している場合のうつ病治療
  統合失調症／発達障害／適応障害／パーソナリティ障害／心身症／パニック障害／PTSD／依存症／身体表現性障害／PMS・PMDD／強迫性障害など

TMS 治療（磁気刺激治療）が最適な人

• うつ病や双極性障害がなかなか治らない
• 薬の副作用が強い
• 薬を減らしたい
• 身体への負担を減らしたい
• 副作用が少ない治療をしたい

TMS（磁気刺激治療）は、精神薬による治療や電気けいれん療法で不安を感じている方に新たな選択肢になります。

TMS治療（磁気刺激治療）の料金

医療機関によって料金がかなり異なるようです。

1回20分間程度の治療を30回ほど受ける必要があります。

下記料金は30回治療を受ける場合で計算したものです。

保険適用外（自由診療）の場合

15万～60万

保険適用の場合

5万～18万

自由診療の1割～３割負担（※加入している保険によって異なる）

保険適用の条件

• 成人であること
• うつ病と診断されていること
• 過去に抗うつ剤の薬物治療を受けていること
• 薬物治療で十分な効果が認められなかったこと
• 中等度うつ病（精神病症状や希死念慮を伴う重症うつ病はNG）
• 2～3ヶ月の入院が可能であること（さらに入院までの待機期間あり）
• 決められた機器と治療計画で行うこと（6週間以内に30回）

このように保険の適用には非常に厳しい条件がもうけられているので、実際にTMS治療を希望されて対象となる方は2割にも満たないと考えられています。

治療費に幅がある理由

同じTMS治療なのに金額が10倍以上も異なる場合があります。

TMS治療そのものの効果や治療方法は、原則として同じようなデバイスを用いて、ある程度は標準化された方法に沿って行うので、それほど大きな差があるわけではありません。

決して高いから質が高いわけでもなく、安いから質が低いわけでもありません。

ビジネス意欲の強いクリニック、患者様第一でリーズナブルな設定をしている社会貢献派クリニックなど価格設定にはその施設の考え方や姿勢が反映されていると考えられます。

TMS治療（磁気刺激治療）が受けられる医療機関

医療機関一覧はこちら

掲載されている医療機関以外にもTMS治療を行っている医療機関はあると思うので、お住まいの地域＋TMS治療で検索してみてください。

TMS治療（磁気刺激治療）まとめ

TMS 治療は、薬に頼らず直接脳にアプローチする新たな治療方法です。

2021年５月時点では保険適用がうつ病のみとなっていますが、研究が進んでおり、その他の精神疾患にも保険適用される可能性があります。

今後の研究に期待ですね！

参考ページ

• 東京横浜TMSクリニック
• 新宿ストレスクリニック
• 国立精神・神経医療研究センター

今日のひとりごと

TMS治療、自由診療だと費用高いね！早く双極性障害にも保険適用になってほしいなあ…

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